「上海国際医学中心」で受けた日本渡航用PCR検査。手順や費用など。

COVID-19

今夏、日本への渡航に必要な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査を上海の「上海国際医学中心」で受けたので、今回はその時のことをご紹介したいと思います。

日本渡航に必要な検査証明

私は今夏(2021年6月)日本に一時帰国したのですが、皆さんもご存知の通り、コロナ禍の影響で現在日中間の移動には色々と制限がかかっています。

日本人が日本に帰る場合であっても必要な手続きが色々とあるわけですが、その中でも最も注意が必要なのはやはり新型コロナの「PCR検査の検査証明」の準備です。出国前72時間(検体採取から搭乗予定航空便の出発時刻までの時間)以内の検査証明が必要であり、これがないと飛行機に乗れませんし、仮に乗れても日本到着後に入国ができません。

所定フォーマットの利用を!

私が検査証明を取得したのは2021年6月ですが、今のところ特にルールの変更はないようです。ただ今後何らかのルール変更がある可能性はもちろんありますから、実際にこの検査証明を取得される際には、必ず在中国日本国大使館のホームページを参照し最新の情報を確認するようにしてください。

とにもかくにもこの検査証明に関して最も注意すべきなのは「フォーマット」に関してです。厚生労働省所定の「COVID-19に関する検査証明」(Certificate of Testing for COVID-19)というフォーマットが存在するのですが、記載すべき内容がしっかりと記載されていれば「任意のフォーマット」でも問題ないというルールになっています。

しかしながら、この「記載すべき内容」というのが結構細かいので、個人的には厚労省所定のフォーマットを使用することを強くお勧めします。

私の居住地にはこの所定フォーマットで検査証明を発行してくれる医療機関が存在せず、日本大使館にも問い合わせをしたのですが、「大使館や領事館のホームページ上で紹介されている医療機関なら所定のフォーマットで発行してもらえるので、そういったところを利用するなりして極力所定のフォーマットで用意して欲しい」とのことでした。

そこで私は、今回上海浦東-成田便を利用したのですが、当初の予定よりも早めに上海に移動し、在上海日本国総領事館のホームページ上で紹介されている医療機関にて検査を受けることにしました。

上海国際医学中心

所定のフォーマットで検査証明を発行してもらえる医療機関は上海にはいくつもあるのですが、成田便は上海浦東国際空港からの出発ですから、空港に近いところの方がいいだろうと思い、浦東新区にある「上海国際医学中心」(浦東新区康新公路4358号)で検査を受けることにしました。

検査を受けることに決めたら事前に予約をする必要があります。在上海日本国総領事館のホームページに載っている電話番号に電話をかけたところ、日本語が話せる中国人の医師の方が出て対応してくれました。この病院ではその先生が当日の誘導等も含め全て対応してくれますから安心です。なんでも以前日本で働いていたそうで、非常に日本語が上手です。

電話での連絡は最初だけで、その後の連絡は全てWeChatで取ることになります。中国で生活されている方は慣れているとは思いますが、不慣れな方はWeChatをしっかり使える状態にしておいた方が良いかと思います。

WeChatでパスポートの写真を送るよう言われ、病院の場所や日時、料金などに関して連絡があるかと思います。料金は「680元」(約11,500円)です。相場と比べるとだいぶ高めなのですが、日本語が堪能な医師が直接対応してくれることを考えるとこのくらいはまあ仕方ないのかなと。

検査と検査証明の受け取り

検査当日になったら病院を訪れて検査を受け、翌朝7時頃にWeChatのミニプログラムで検査結果を確認(検査報告書がPDFファイルでダウンロード可能)し、9時以降に病院を再訪し検査証明を受け取ることになります。私は今回日曜日に出発するANAの便を利用したので、2日前の金曜日の10時頃に病院を訪れて検査を受け、翌日土曜日の9時過ぎに検査証明を受け取りました。

病院の場所はわかりやすいので辿り着くのに苦労することはまずないかと思います。

病院のロビーに着いたら連絡するよう言われ、連絡すると先生がすぐに迎えに来てくれます。まず診察券を作り検査費用を支払います。その後、先生のオフィスで簡単な診察を受け、先生の案内で検査場に向かいます。中庭のような場所に検査ブースが設置されていてそこで両方の鼻に順番に綿棒を挿入して検体を採取することになります。なお、中国では唾液検体を用いた検査は行われていませんから、どうしても鼻からになってしまいます。少し痛みを感じますが仕方ありません。検体採取が済むと先生が病院の門の辺りまで見送ってくれます。

ちなみに、過去に陽性になった人がいるか聞いてみたところ、「もちろんいません。一人でも出たらロックダウンですから」とのことでした。

翌朝指示された通りWeChatのミニプログラム経由で検査報告書をダウンロードしてみたところ、もちろん結果は陰性だったのですが、なんと名前のスペルが間違っていました。慌てて先生に連絡したところ、修正を依頼しておくとのこと。これを入力したのは検査場のスタッフさんなので先生のミスではないのですが、こういう日本ではあまり起きないタイプのケアレスミスが中国では本当に多いので、皆さんもくれぐれもよく確認するようにしてください。

9時過ぎ頃、事前に指示された通り病院1階にある看護ステーションに行き、厚労省所定のフォーマットで作成された検査証明を受け取りました。もちろん名前のスペルが正しいこともその場で確認しました。翌日、この検査証明を提示することにより無事に一時帰国することができました。

終わりに

ということで、今回は私が上海で検査証明を取得した時のことをご紹介しましたが、とにもかくにも、これから検査証明を取得される方には「厚生労働省所定フォーマット」での取得を強くお勧めします。書類の不備を理由に空港で搭乗を拒否されるケースも実際に発生しているそうですから。

検査を受ける医療機関は基本的にはどこでもいいとは思いますが、やはり大使館や領事館のホームページで紹介されているところを利用するのが確実だとは言えるのではないでしょうか。

他の医療機関で同様の検査を受けたわけではないので比較はできませんが、今回利用した病院では日本語が流暢に話せる一人の医師が最初から最後まで対応してくれたので、本当に安心できました。ここまで手厚いサービスとなると、料金はもう少し高くてもよいのではないかと思ったくらいです。温厚で優しい雰囲気の先生で、こんな先生がいるなんて上海在住邦人の方々が羨ましいなと。既にかなりの人数の対応をしたとのことですから、もしかしたら今これをお読みの方々の中にも同じ病院でお世話になった方がいるかもしれませんが、まだの方には自信を持ってお勧めしたいと思います。

ただ、名前のスペルミスという笑えないミスがあったのも事実ではあるので、ここの病院に限った話ではありませんが、ぜひ皆さんもこの手の書類に関しては細部まで確認するよう注意なさってください。

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