今回はコロナ禍の中、2021年10月に私が日本から中国に渡航した際のことをご紹介したいと思います。
コロナ禍中の中国渡航
今夏、私は久しぶりに日本に一時帰国しました。中国から日本への移動に関しては以下の記事で紹介しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
今回は日本から中国に戻る時のこと、つまり「中国渡航」に関してご紹介したいと思います。
言うまでもなく、コロナ禍の影響で国を跨ぐ移動には現在でも様々な制限がかかっています。日本と中国は欧米諸国に比べるとかなり厳しい制限を課しているため、日中間の移動はとりわけ厄介なのですが、有効なビザや居留許可証を持っていさえすれば移動そのものは可能です。
中国から日本へ、日本から中国へ、この二方向の渡航を今回実際に経験してみた感想としては、「前者は渡航手続きが面倒だが入国後は比較的楽」、「後者は渡航手続きは比較的楽だが入国後の強制隔離がしんどい」です。
なので現在「中国渡航」関して、ある意味最も重要というか重いのは入国後の強制隔離です。全部をまとめてご紹介すると長くなるので、今回のエントリーでは隔離ホテルへの移動までをご紹介したいと思います。
中国渡航に際して必要な準備
現在中国に渡航するにあたっては、以下の2つの手続きが必要です。
- 健康コードの申請
- 出入境健康申告
これらに関しては以下の記事にてご紹介しているので、必要に応じて適宜チェックしていただけたらと思います。
どちらもスマートフォンで行うことが可能なので大した作業ではないのですが、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書(いわゆるワクチンパスポート)とPCR検査及び抗体検査の検査証明の写真を撮ってアップロードする必要があるので、それらの準備を事前に行う必要があります。
中国渡航当日は、上述の2つの手続き完了時に取得可能な2つのQRコードがスマホに保存された状態で出発空港に向かうことになります。
出発空港にて
私は今回、全日本空輸(ANA)の成田-広州便を利用しました。
出発の2時間ほど前にチェックインカウンターに着いたところ、既に長い列ができていました。
ANAのスタッフさんによる上述のQRコードの確認があったりして、平時よりは若干チェックイン手続きに時間がかかります。ですから、普段よりも時間に余裕を持って空港に向かうことをお勧めします。
チェックインが済んだらあとは普段と基本的には変わりません。搭乗時刻になったら搭乗ゲートに向かい搭乗するだけです。
現在国際線があまり飛んでいないということで、制限エリア内に人は多くありません。お店に関しては、やはり閉まっているところもありましたが、思っていたよりは開いているところが多かったです。マツモトキヨシやセブンイレブンなんかもやっていたので、出発前に医療品やサプリ、お菓子なんかを買い足すことができます。中国に着けば到着地がどこであれ、現在は少なくとも2週間の強制隔離が課されますから、バッグに隙間があるのならお菓子でも買って詰め込んでおくと良いかもしれません。一旦日本を離れたら簡単には手に入らないようなものがマツキヨにはたくさんあります。
機内での注意事項
搭乗時刻が近付いたら搭乗ゲートに向かい、機内へ。
チェックインカウンターの列を見て乗客が多いことは分かっていましたが、機内は結構パンパンです。
フライト自体はいつも通り。テキパキ働くCAさんたちに高性能な機内エンターテイメント、コロナのせいで飛行機を利用する機会はめっきり減ってしまいましたが、やはり空の旅はいいなと思いました。
機内食はホットミール以外は袋にまとめられていて、若干感染対策を意識した仕様に変更されていました。
アルコール飲料はいつも通り提供されました。到着後しばらくお酒は飲めない可能性があるからか、ビールやワインを何度もおかわりしている人が何人もいました。
一点、注意事項があるので書いておきたいと思います。写真を撮るのを忘れてしまったのですが、到着前に機内で配られその場で記入することの多い「入国カード」が以前使用されていたものから変更されています。記入すべき項目は以前と大体同じではあるのですが、裏面に中国国内の連絡先を記入する欄があり、これには要注意です。確か、「中国国内に連絡が取れる所属はありますか?」といったような感じの質問で、「No」という選択肢も存在します。私は面倒だったのでそれにチェックを入れておいたところ、入国審査の際に「勤め先もしくは同僚や友人の電話番号でいいから記入するように」と言われました。中国語が聞き取れず入国審査で立ち往生している日本人の中年男性なんかもいたので、ここに関しては機内で記入しておくことをお勧めします。
到着後の流れ
それでは次に、到着後の流れに関してご紹介します。
着陸後、機体前方の席の乗客からCAさんの指示に従って降機することになります。私は比較的前の方の席だったため、着陸の15分後には降機できました。ただ、降機してすぐの場所にある待合スペースが広いためか降機は全体的にスムーズだったので、後ろの席になったところであまり差はないかと思います。
待合スペースで20分ほど待った後、中国人スタッフが「◯列〜◯列の席だった人は来てください」と機体前方の席に座った人から順番に呼び出しが始まりました。呼ばれて前に進むと防護服を着た人たちが並ぶブースがあり、ここで事前に取得済みのQRコードの確認と、PCR検査に関する同意書への署名を求められます。
なお、ここでパスポートの裏にQRコードが記載されたシールを貼られるのですが、これは隔離ホテルでのチェックイン時などにも確認されるので、入国後の強制隔離が終わるまでは剥がしてはいけません。私はパスポートを更新したばかりだったのできれいに剥がせるか心配だったのですが、丁寧に剥がせば跡が残らないようにきれいに剥がせます。
それが済んだらPCR検査の検体採取のためのブースに移動します。鼻と喉の両方からの検体採取となります。これが済むとパスポートの裏に、検体採取済みであることを示す三角形のシールが貼られます。
検体採取が済んだら検疫ゲートに進みパスポートを提示、続けてそのまま前に進み入国審査を受けます。
それが済んだらターンテーブルに移動し預け入れた荷物をピックアップ。
その後は隔離ホテルに向かうバスを待つエリアへと移動し、そこでしばらく待つことになります。ここまでは非常にスムーズだったのですが、ここで50分ほど待たされました。
ベンチに座ってスマホをいじりながら待っているとようやくスタッフが誘導を開始しバスへ。スーツケース等の大きな荷物は自分でバス下部の荷物入れに入れてから乗車します。
ちなみに、バスはあまり大きくなくて、数台に分かれて乗車することになります。隔離ホテル到着時に他のバスは見当たらなかったので、多分どのバスに乗るかで隔離ホテルが変わるのだと思いますが、スタッフはどのホテルになるかは決して教えてはくれませんから、もう運に任せるしかありません。
乗車後、15分ほどで出発。35分ほどで隔離ホテルに着きました。
隔離ホテルに着き、皆一斉にスマホでホテルの質や費用をチェック。中年男性が叫びました。
「ここ質悪いのにめっちゃ高いぞ!!!」
この先のことは近日中に別記事にてご紹介する予定ですが、そのオジサンの言う通り質は微妙なのにとにかく高くて、今回「隔離ホテルガチャ」としては大外れを引いてしまいました。
なお、広州空港に着陸してから隔離ホテルに到着するまでに計3時間20分かかりました。隔離ホテルに向かうバスを待っていた約50分間は正直退屈でしたが、バスの中では眠っていたこともあり、全体としてはスムーズだったと思います。日本入国後の冗長な行程に比べたら明らかに中国入国の方が楽だなと。
まとめ
ということで今回は私が最近経験した中国渡航についてのご紹介でした。
繰り返しになりますが、注意点としては、「入国カード裏面の中国での連絡先」に関しては「No」を選ばずにしっかり記入しておく必要がある、ということくらいだと思います。私は勤め先の大学名と中国人の同僚の電話番号を記入しておきました。そんな感じで、確実に連絡の取れる電話番号さえ書いてあれば問題ないかと思います。
あとはまあ、やはりPCR検査等はありますが、入国そのものは決して大変ではないと思います。順路に沿って進んで行くだけですから。兎にも角にも厄介なのは入国後の「強制隔離」です。自由を奪われるのはもちろんのこと、何度も何度もPCR検査を受ける必要があり、痛みも普通にありますしね。その辺りに関しては、近日中に別記事にて詳しくご紹介する予定です。
もし何か質問等ありましたら、Twitter(https://twitter.com/busyerwin)で気軽に聞いていただけたらと思います。
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